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2006年6月25日 (日)

池田香代子さん講演会

講演会はいいですね

 講演会が大好きになってしまった私は、23日午後6時半、福井市9条の会の主催した池田香代子さんの講演会に出かけてきました。
 まるで会場にいる一人一人に直接話しかけるような池田さんの語り口はとても素敵でした。
 そして、これは、感覚の問題で、私の一方的な思いこみなのですが、池田さんの、あらかじめ用意した言葉ではなく、決して飾らない日常的な言葉を探し、それを拾いながら発しているかのようなお話の仕方が、印象的でした。
 やっぱり、講演会はいいですね。
 とても多くのことを語りかけてもらった気がします。
 なお、池田さんのスケジュールを確認したら、前日の22日は午後9時まで輪島で講演をされ、翌日24日は、河内長野市で午後1時半から講演に行かれたようです。すさまじいスケジュールをこなしていらっしゃるんです。http://www.magazine.co.jp/100people/event/index.jsp

「世界がもし100人の村だったら」

 池田香代子さんと言えば、やはり、「世界がもし100人の村だったら」です。
 池田さんの朗読を直接聞くことができるのですから、これほどの贅沢はありませんでした。バックグラウンドに「死んだ男の残したものは」の演奏を聴きながら。
 改めて、この絵本(民話)にこめられた多くの人の思いが胸に染みました。
 「地球規模で考えろ」とか、世界でごく一部の人間が富を独り占めしながら他方で飢えて死んで行く人がいるとか言われて、ピンと来なくても、世界を100人で考えると「グサッと来ます」。「ある学級通信」と呼ばれて広まっていたメールを見た池田さんは、グサッと来て、これを絵本にしようと考えたのでした。
 池田さんの素晴らしい感性をあらわしています。

イマジンは憲法

 100人の村を音楽であらわしたいと考えた人がいるそうです。
 その1曲目として選ばれたのが、ジョン・レノンのイマジンだそうです。それを池田さんが翻訳したそうですが、それを読んだ若い人が「イマジンって憲法だったんだ」と言ったそうです。
 池田さん風のイマジンの翻訳は、次のとおりです。

 さぁ、想像して。
 国家は何。
 難しくはないはず。
 殺し合う理由がなく、宗教の対立もないということなのだから。
 さぁ、想像して。
 全ての人が平和のうちに生きてある様を。

 会場では、ジョン・バイズの歌うイマジンが流されました。
 素晴らしかったですよ。

憲法が権力者を縛るもののはずなのにウソがいっぱい

 「憲法というのは、権力者を縛るものなんですね。」
 「でも、それがあいまいになって来ている。それをいいことに、ウソがいっぱいある。」
 「ウソは見抜くものだということを申し上げたい。」
 池田さんの言葉は穏やかで語り口も優しいのですが、厳しく、「ウソを見抜こう」とおっしゃいました。本当にそうです。
 私たちは、日本国憲法の制定のいきさつをきちんとたどれば押しつけ憲法論は間違っているとか、憲法は権力者に対する命令であるのだから義務条項を書き込むのは間違っているとか、「誤り」を指摘します。けれど、そういうことを新憲法の提案を行っている自民党などが知らないはずがない。知りながらのこのような提案は、ウソだらけだということでした(もちろん、お話は具体的にウソを指摘)。
 穏やかであっても、しかし、踏み込んだ議論をしていかないといけないと思いました。

微力ではあっても無力ではない

 「私たちは微力ではあっても無力ではない」
 この言葉は、私たち一人一人が憲法と向き合って、なんでもいいから出来ることをやって下さいという池田さんのメッセージと受けとめました。

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