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2006年11月

2006年11月 6日 (月)

押しつけ憲法論・自主憲法制定論

 今の日本国憲法は、アメリカによる押しつけ憲法だから、自主憲法を制定するんだという押しつけ憲法論あるいは自主憲法制定論は、勇ましく、一見わかりやすい。

 しかし、誰が押しつけられたのだろう、誰が自主憲法を制定するのだろうと考えて見ると、途端にあやしげに思えて来る。

 まず、誰が押しつけられたんだろうという疑問。
 憲法は権力者に対する命令であるという原則に立ち返って考えてみる。
 そうすると、押しつけられたのは、私たち国民でないことは確かである。
 例えば、憲法第19条は、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」とする。日本国民が「思想及び良心の自由」を押しつけられたとは言わんだろう。
 「すべて国民は、個人として尊重される」とは、憲法第13条。
 「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」と規定する第18条。等々。
 どの場合も、私たち日本国民は、権力者の圧政から守られたのである。
 要するに、押しつけられたのは、日本の権力者たちである。
 そして、押しつけ憲法論は、決して国民の間から、その要求に従って出てきたものではない。ここに、この議論の、まやかしが存在する。押しつけられた権力者たちが、本当は押しつけられてなんかいない国民に向かって、この憲法は押しつけられたものだから、自分たちの憲法を作ろうよとささやきかけていると理解できる。騙されてはいけない。

 誰が自主憲法を制定するのだろうと考えてみても、同じである。
 私ら国民は、今の日本国憲法によって守られていて、決して不自由だというわけではない。それどころか、明治憲法時代に比べれば、はるかに多くの自由を保障され、安心して生活ができている。問題があるとすれば、日本国憲法の精神が十分に生かされていないためである。
 なのに、「自主憲法制定」とは?
 なんのことはない。自主憲法を制定しようと言っているのは、権力の側に座っている人々なのである。中身を見れば、なおさらわかりやすい。権力の側が自分たちに都合のよい憲法を制定しようとしているだけのこと。
 やはり、騙されてはいけない。

(追伸)
 このブログにコメントをくださったやっとこさんのブログ(http://maru771.blog54.fc2.com/blog-entry-80.html)は、同じテーマをとても分かりやすく書いている。必見!

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