2009年4月 2日 (木)

第12回総会記念講演会と意見交換会のご案内

≪講演会と意見交換会のご案内≫

参加費は無料です。どうぞお気軽にご参加ください。

【市民の手による町づくり実践ー「不断の努力」の成果】

松浦米子さん(大阪 市民グループ「見張り番」代表)

4月11日(土曜)  15:00~16:30(予定) 
福井県教育センター 4階(大手2丁目22-28 国際交流会館通り)


「見張り番」は、1990年1月、大阪市の公金乱脈事件をきっかけに
市民200人で結成した市民によるオンブズマン運動の草分けです。
http://mihari.exblog.jp/

※総会終了後に行いますので、講演会開始には若干時間がずれる可能性があります。) 

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2008年12月31日 (水)

洗濯男に洗濯女

 昨年の大晦日は、今年4月に発行した市民オンブズマン福井の記念誌のための10年分の年表を作りながら除夜の鐘を聞きました。私たちの活動のきっかけとなったのは、福井県の巨額「カラ出張」事件ですが、その5回目の判決が、今年2月20日に名古屋高裁金沢支部で言い渡されました。提訴から9年後の再逆転敗訴判決でしたが、早速「対策会議」を始動し、6月に上告理由申立書等を郵送しました。

 周知のように10月に会計検査院が12府県の経理を調べたところ、すべてにおいて何らかの不正が見つかったと報道され、12府県以外の自治体でも相次いで内部調査を公表しましたが、福井県は毎日新聞の調査に対し「97年に発覚したカラ出張問題で不正は出し切った」と回答していました。ところが、「県能力開発協会」が「カラ出張」で捻出した費用で宴会費用どころかコンパニオン費用まで公金で賄っていたことが判明。福井県は、国事業の補助金使用状況について「自主調査」をする旨を公表しましたが、「県能力開発協会」の事務方トップは代々福井県から派遣されているのですから、先述の認識の甘さと、不正発覚後に「自主調査」と銘打つ厚顔さには呆れるばかりです。私たちは「内部調査では不十分」として、第三者を含めた調査委員会設置を求める申入書を提出しました。

 1999年8月に行われた「第13回自治体学会岡山・倉敷大会」分科会においてパネリストのおひとりだった大阪市民オンブズマンの秋田仁志弁護士は、「どうして行政の内部で同じことが何度も何度も繰り返されるのだろうか残念でもあり不思議でならない。日本の行政というのは、失敗というものに対する学習能力があるのか。あるいは、学習意欲がないのか、そもそも失敗だと思っていないだけなのか。これが民間であれば、市場の信頼を失って、あるいは損失を重ねて、倒産するのだろうが、それがないことが背景にあるのか。」と発言、さらに「失敗から学ばないのは、日本の文化的な欠陥遺伝子ではないか」との柳田邦男さんの言葉を引用し、「失敗を教訓化するシステムを早く作るべきではないか。」と提言しておられます。(公人社:1999年12月28日発行/冊子から概要)。

 全国市民オンブズマン第3回(1996年)のキャッチコピーは「自治体をいま洗濯申し候」だったそうです。1998年に発行された同連絡会議による『日本を洗濯する』のまえがきには「いま、私たちの洗濯作業は、なお続いている。(略)当分、市民オンブズマンが洗濯男・洗濯女を買って出ることだろう。(略)」とあります。その10年後の2008年にもこの予告と、9年前の秋田弁護士の弁を実感しなければならないとは・・・と思う大晦日でありました。(事務局:伊東晴美)

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2008年11月28日 (金)

監査委員の顔ぶれ

◎ 今年の6月から始めた「ミニ学習会」。定例会の前座よろしく、わずか20分間ほどですが、一つずつテーマを取り上げ(何になるかは担当幹事の思いつき?次第)6回を重ね?ました。前回はたまには「福井県監査委員事務局」はどうなっているかを知っておこうというわけで用意した資料を参考に話合いましたが、中でも問題だと思われたのは「監査委員の顔ぶれ」でした。

監査委員4名は議員と有識者が2名ずつで構成されていますが、福井県の場合、その議員2名はいずれも与党自民党。これで「独立した執行機関」と言えるのか疑問です。ある県からいただいた情報によると、監査委員も他の役職とともに会派間で決めている由で、だいたい一人は自民党でもうひとりは他の会派になるとのこと。

ここに19998月に行われた「第13回自治体学会岡山・倉敷大会」分科会の報告と討論を記録した本があります。(4名のパネリストのおひとりは大阪市民オンブズマンの秋田仁志弁護士)。

 その質疑応答の記録に、会場からの問題提起=「東京都中野区教育委員会の準公選制を例に、監査委員を公選制にできないか?」がありました。

 以下は、その質問に対するパネリストの意見です。

●現在、地方自治法では監査制度を公選で設けるのは難しいかなと思っておりました。しかし、中野の教育委員会の制度のお話がありました。そこで選ばれたものを参考として、首長がこれを任命し、議会がこれを承認するという方法は十分に現在の地方自治法の中でもできると思います。それは今後おおいに検討していかなければならないでしょう。(N氏:新聞社論説副委員長)

●( 略)長が任命する限りはどうしてもヒモ付きになるのではないかという危惧が出てきます。これは確かにそうだなと思います。そこで、監査委員になりうるもののリストを住民参加によって作り上げてきて、そこから選ぶとか、いろんな形の選び方の工夫はできると思います。法律自体は、「長が、議会の同意を得て・・選任する」と定めているだけなので、長が候補者を選ぶ方法については工夫する余地はあると思います。(S氏:大学教授行政法)

また、S氏は質疑応答に先立つ報告の中でこんな発言もしています。

●( 略)住民監査請求の活性化という議論になっていきますと、まず、監査の独立性を強化する必要がある。また、なぜ、今まで監査委員が実のある監査をできなかったのかという点についての実証研究を、もう少しきちんとする必要があります。

()監査委員は、常に自治体には辛いことを言う。時には厳しいことを言うというのがごくあたりまえであって、それが自治体にとってはいちばん必要なことなのだという認識で、監査委員体制を作る必要があります。

◎福井県の問題点をどうしていくかについて、今後協議していかねばと思っています。(事務局:伊東晴美)

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2008年10月20日 (月)

18kmの修正テープ?と1500円のクリップ?

「会計検査院の指摘により全国12道府県で国の補助金計約5億円の不正経理が判明した問題で、18日、ずさんな補助金の使われ方が具体的に明らかになった。岩手県では補助金を全額使い切るため、年度末に事務用品を大量発注することが常態化しており・・・」(読売新聞08年10月19日付け冒頭抜粋)と、各紙一斉に報道されました。

市民オンブズマン福井は、遡ること8年前、2000年(平成12年)4月10日付けで会計検査院に対し、農林水産省関連の国庫補助金のうち、消耗品費支出が適正になされているかにつき、実地検査を依頼する文書を、検査院に直接持参した体験があります。

残念ながら検査院の実地調査は行われませんでした。こちらの記憶も薄れかけていましたが、今回の事件で当時の記録を拾ってみました。(検査院直訴の同年、1月と3月に公開質問状を提出。10月25日付けで住民監査請求 → 請求期間ほかの理由で12月1日付けで却下。

★疑わしかった主な点は・・・ (*_*)???

農村整備課の平成9年度の消耗品費は職員1人あたり100万円を超えている。

② ①の消耗品費中、事務用品購入代が2000万円に近く、購入先は5業者に集中しており、ファイル、フォルダー類など多種類の事務用品が大量に購入されていることになっている。

③ ②の月払い支払い状況をみると、12月までの支払いが97%を占めており、県のカラ出張による不正支出発覚時期と符合している。

④ そこで、平成10年度の消耗品費支出状況を分析した結果、事務用品購入代は52万5千円に激減しており、平成9年度分のわずか2.7%に過ぎない。

⑤ 県内の各整備事務所でもと同様の変化がみられた。

⑥ 農村整備課が平成9年度の購入したとされる事務用品は、商品の種類で500種以上、単品数量の累計では25万点以上を数え、保管場所、保管事務にも大きな疑問があり、購入品の中の、いわゆる「修正テープ」類単品総数は960個以上であり、テープ巻き長さの総延長は約18kmにもおよび、これほどまでに修正しなければならない業務内容に大きな疑問が残る。

・・等でした。大量書類をとじる山形クリップは、通常は1個100~200円(当時)ですが、県は1個1,500円で購入していました。お役所の「悪しき慣習」はいつになったら払拭されるのでしょうか。(事務局 伊東晴美)

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2008年9月15日 (月)

「けっさい・きょうらん」って何ですか?

 この94日に、福井県と県内16市町に「県内情報公開制度に関するアンケート」を、回答を9月12日までにFax送信してもらう旨の依頼状を添えて郵送しました。(県の回答は今回参考資料とする。)

平成の大合併で、福井県も35市町村から17市町に再編されましたが、池田町の情報公開条例が未制定なため16市町対象になりました。(総務省がまとめた0841日現在の状況=全1858自治体中未制定は9町村、制定率は99.4%/毎日新聞82日)

質問は12項目で、前半は公開の状況(全部・一部公開・非公開の各件数)、HPでの閲覧状況など、後半は条例内容についてで、条例の送信をもって回答に代えても可としました。

 12日現在で未着は2町のみ。問合せも思っていたより多く、担当者が真面目に回答に取組んでおられるのが察しられましたが、その問合せで多かったのが「決裁・供覧って何でしょうか?」

 12番目の質問「公開対象情報は決裁・供覧の要件がありますか。」に対するおたずねですが、これには軽いショックを受けました。

 かつてあれほど私たちを悩ませてきた「決裁・供覧」の、なんと言う影の薄さ・・・!

この要件があると、自治体が出したくない文書(内部検討資料など)を請求された場合には、例えば職員のメモ扱いなどにして決裁・供覧にかけなければいいわけで、かつて、福井県の旧条例(第二条定義)においても、「この条例において「公文書」とは、()、決裁または供覧の手続き終了後、県において管理されているものをいう。」と明記されていました。

この要件を盾に、実際には(物理的には)存在する資料であるにもかかわらず「公文書不存在」と非公開にされ、地団駄踏む思いをした体験が数知れず。

幹事の一人は「時代の流れを感じますねぇ。こんなものを気にせずにすむいい時代になったということでしょうねぇ。」と感慨深げでした。

とは言っても、福井県内16市町に、決裁・供覧要件を掲げる条例はまだありますし、先進的な条例を持っていた自治体が合併して、相手方のレベルになってしまったと思われる例も見受けられます。

 多くの人の努力によって使いやすくなった情報公開制度も、それを使える住民がいなければ宝のもちぐされ、どころか、いつかさび付いてしまわないとも限らない、そんな危機感もきっかけになって今回のアンケートを実施しました。

 さらに9市については一斉情報公開請求も行っています。

 「知ればわかる、わかれば変わる」という言葉を忘れないようにしたいと思います。(事務局 伊東晴美)

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2008年7月31日 (木)

ミニ学習会を始めました

市民オンブズマンは、情報公開請求と住民監査制度を最大限利用して活動しています。

でも、私たちはこれらの制度を縦横に使いこなしているだろうか?との自戒も含め、毎月開いている定例会で学習をする場を設けてはどうだろうかとの提案が、幹事会で出されました。「それはいいね。」と全員賛成。でもただでさえ分かりづらい住民監査制度なんかを一気に理解しようと意気込んだりすると先が見えている?から、定例会の前座として20分程度でどう?という話になり、6月から「ミニ学習会」がスタートしました。

第1回のテーマは「住民監査請求・住民訴訟の対象」。住民監査・住民訴訟の対象は、公金の支出、契約の締結等々の「財務会計上の行為」に限られていますが、地方公共団体による行為は、そのほとんどが何らかの費用を伴うので、区別は簡単ではない。ということで、具体例をあげて、資料を用意してきた幹事(弁護士)が解説。

参加者からは、「違法性の承継」の説明で出た「財務会計上の行為」についてもう少し詳しく知りたいとの要望が出て、続く7月のテーマのキーワードは、これプラス「財産」になりました。

さらにこのテーマで出てきた「行政財産の使用許可」という言葉に、「小中学校の空き教室を利用した介護老人施設が増えていて、子どもとお年寄り双方にいい効果が上がっているというニュースを度々聞くけれど、使用許可という観点から考えたことはなかった。」「給食を民間委託して、今までの公有施設をそのまま使っている例もある。」等の意見が出て、次回(9月)の「ミニ学習会」のテーマは、この言葉をキーワードの一つにすることになりました。

情報公開請求と住民監査制度の基本を学ぶという当初の目論見からは少しずれてきたような気もしないでもないですが、当の参加者の意見で次回のテーマが決まるという、今のところ、なかなかいい方向で進んでいます。

「季節の風物だったのか?」などと、後で揶揄されないように、気張らずに気軽に続けていけたらと思っています。7月には、一般市民の方も参加されていて嬉しいことでした。(事務局)

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2008年7月 2日 (水)

敦賀・レジャー施設訴訟和解で終結

大型レジャー施設建設反対をめぐる敦賀市・福井県相手の訴訟は、2日、和解で終わることになりました。和解内容は、市は原告らとともにマスタープランを尊重したまちづくりに努め、原告らとそのための協議を行うことを確認して、原告らは市と県に対する訴えを取り下げるという内容です。

本件訴訟は、敦賀市では、本件地域を文教・農地保全ゾーンに指定する都市計画マスタープランを策定しながら、それを担保する内容の都市計画が定められておらず(本件地域は都市計画法上白地地域となっていました。)、しかも、開発規制のためのまちづくり条例が制定されたもののその適用前の間隙をぬって、都市計画マスタープランに反する大型レジャー施設(ぱちんこ店)の開発が行われたため、それに反対する市民・住民が敦賀市に対して開発許可申請の県への進達の差止め、損害賠償を、また福井県に対して開発許可差止め、開発許可取消をそれぞれ求めて提訴したものです。しかし、訴訟係属中に、市は県に対し開発許可申請を進達し、県は開発を許可し、業者による開発工事が完了し、県が工事完了検査済証を交付したために、訴えの利益がなくなってしまいました。
そこで、原告らとしては、市・県に対して、本件地域を文教・農地保全ゾーンに指定する都市計画マスタープランを策定しながら、今回それに反する大型レジャー施設(ぱちんこ店)の開発を認めた責任を明確にしたいという思いが強くありましたが、過去の責任追及よりも、今後の行政と市民との協働によるまちづくりを重視することとして、今回、訴えを取り下げる和解を成立させたものです。

 本件開発は、都市計画マスタープランの限界(それ自体では絵に描いた餅にすぎず、それを実現するためには別に都市計画を定める必要がある)、市と県の間の責任のキャッチボールを露呈するものでした。それだけでなく、本件開発許可には、開発区域のどの範囲が接道要件を満たせばよいのか(開発区域の北側にある主たる公道から開発区域までの範囲で足りるのか、それとも開発区域から南側についても接道要件を満たす必要があるのか)、接道要件にいう道路幅員は開放部のある側溝を含むのか、接道要件を満たしているというためには、接続道路は道路構造令の隅切り要件を満たす必要があるのではないか、開発許可は設計が接道要件を満たしていれば足りるが、開発工事が接道要件を満たすといえるためには契約が権限ある者によって有効になされている必要があるのではないか(工事の前提となる契約=法律行為に瑕疵があるかどうかも開発工事完了検査の対象となるのではないか)という問題を含むものでした。しかし、原告らとしてはこれらの責任追及するだけでは、孫子の代にわたる快適な生活環境を創造することはできません。あるものは受け入れて、共存共栄の道を図りつつ、これ以上のまちの破壊を防ぐという苦渋の選択をしたものです。

 しかし、和解に至る道も平坦ではありませんでした。原告らとしてやむなく訴えを取り下げるのですから、せめて行政には原告らの訴訟にこめた真摯な思いは理解してもらいたくて、和解条項の中に「市・県は本訴を提起した原告の思いを真摯に受け止める」という文言を入れたところ、市はこれを受け入れてくれたものの、県は当初これを拒否しました。ようやく、裁判所に間に入ってもらって、和解条項本文ではなく、前文に「真摯に受け止める旨の意向を表明した」という文言を入れることで今回の和解成立に至りました。

 市としては、マスタープランは策定したものの、地元で開発計画があったし、都市計画も市全体のあり方を見据えて行わなければならないので、とりあえず市限りで動けるまちづくり条例を制定したが、その適用前の開発許可申請だったので開発に至った、県としては都市計画マスタープランに沿った都市計画が制定されていないので許可申請があれば許可せざるを得ない、業者としては法的に必要な手続きを遵守して開発しただけだ、とそれぞれの言い分があることでしょう。しかし、住民も、市民も、業者も、行政も、よりよいまちづくりという見地から、真剣にかつ誠実に協議をつくして合意点を見出していく努力をすべきです。

 今後、市との間でよりよいまちづくり協議、業者との間でよりよい施設づくり、地域に根ざし地域に開かれた健全な青少年育成のための施設づくりに向けた協議が行われます。訴訟よりも難しい問題もあると思いますが、それらをクリアして明るい将来が切り開かれていくことを期待しています。

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2008年6月14日 (土)

福井県における埋蔵文化財調査報告書未刊行問題

 福井県において、遡ること30年以上前から7年前までの期間に19件もの埋蔵文化財調査報告書が未刊行になっていた問題について、問題が表面化した2007年4月以降、私たちは情報公開請求とあわせ、県教育庁に対し4回にわたる公開質問状を提出してきました。

 19件の遺跡については、当該年度において報告書刊行の予算措置がなされていましたが、刊行が困難となり、実際には報告書の印刷が行われていないにもかかわらず、虚偽の支出命令決議書を起案決裁し支払が行われていました。

 これら19件の報告書については、2007年度から刊行作業が進められてきており、2008年3月31日現在の刊行状況は15件、残り4件は今年度(2008年度)の8月を目処に刊行が予定されているとのことで、4回目の公開質問状に対する教育長の回答にも「一日も早く、未刊行となっているすべての報告書を刊行することで、責任を果たしていきたいと考えております。」とありました。

 しかし、刊行してしまえば「一件落着」で済む話ではありません。

 予算執行にかかる不適切な事務処理により多額の公金が雲散霧消し福井県に損害を与えたことについて、私たちは、県民に対し損害賠償責任のあり方を説明した上で、謝罪すべきだと繰り返し公開質問状に明記してきましたが、この点については回答を徹底して避けているとしか思えません。担当課は問題表面化した当時の記者会見において、既に県民に謝罪していると強調しますが、あくまで未刊行の実態に対する謝罪であって、公金の行方不明に対する謝罪ではありません。

 この無責任な姿勢は刊行に伴う印刷費の状況をみれば、さらに明らかです。

 19件中、印刷業者が印刷代金入金の記録や記憶を認めた6件については印刷業者の責任で印刷されていますが、9件は、当時の執筆担当者が“自主的に”印刷費を負担して印刷しているのです。さらに今後刊行予定の4件についても、当時の執筆担当者が負担する予定とのことです。しかし、今後の4件中の2件については、当時の執筆担当者はすでに故人なのです。

 調査報告書の何十年にわたる未刊行状態と公金の行方不明については、これらの事実を承知しながら的確な対処を怠り放置してきた歴代の教育長をはじめ管理監督者こそが責任を問われるべきです。執筆担当者にのみ、その責任を負わすべきではありません。

 私たちは、近々に、文化庁記念物課の文化財担当調査官に対し、県教育庁に適切な指導を要請する文書を提出することも考えています。(事務局・伊東晴美)

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2008年6月12日 (木)

福井県議会の政務調査費マニュアル

 福井県議会の「政務調査費マニュアル」(平成20年4月)が情報公開請求で公開されました。全87頁。本文は45頁で、基本方針、使途基準、政務調査費に係る事務処理の3編で構成されています。気づいた点からとりあえず3つだけあげてみます。

1.        議長の調査等(P8)

旧条例が議長の調査権について、単に「必要に応じ調査を行うものとする。」という表現だったのに対し、改正条例は、収支報告書等の内容を調査し、使途基準に適合した支出であることを「確認しなければならない。」となりました。

では、具体的にどう確認するのかですが、マニュアルによると、議会事務局職員が書類確認や相談を実施する由。議会事務局職員の役割は重大です。政務調査費は公金であるとの認識をもって任務を遂行してほしいと思います。

2.        証拠書類等の閲覧(P9)

 新条例では、議長に提出された収支報告書等は、何人も簡易な請求手続きにより閲覧が可能となりました。その閲覧書類中の非公開情報(情報公開条例に基づく)についてですが、マニュアルには「会派および議員が収支報告書に領収書等を添付して提出する際には、必要と思われる部分をマスキングの上、提出していただくことにしています。」と書かれています。

対して、長野県のマニュアルでは、「非公開とすべき『会派の活動に著しい支障をおよぼす情報』であるか否かは、各会派の判断を最大限に尊重した上で議長が決定するものとする。」とされています。マスキングを会派と議員に全面的に任せておいていいのか、気になるところです。

3.        会計帳簿(P39)

 活動記録と会計帳簿は閲覧・情報公開対象ではありません。特に会計帳簿については「収支報告書作成の基礎となるものですから、漏れのないように記載してください。」とまで書かれてあるのに、です。

 長野県議会では、1年間の領収書の束や活動報告書が約2万枚にもおよぶとのことですが、会計帳簿をまずチェックし、帳簿上の疑問点などがあれば領収書等にあたるという流れの方が現実的ですし、そもそも領収書等を公開して、なぜ会計帳簿は公開しないのか納得がいきません。 会計帳簿の公開については特に今後も議会に要望していかねばと思っています。 (伊東晴美)

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2008年4月17日 (木)

高浜町脇坂~45億円の無駄遣い

高浜町西三松~難波江間の小半島、脇坂を巻いて走る県道音海中津海線は急な半島の山を背景としているためときおり落石が発生した。そこで、県は防災工事として平成9年度から17年度にかけて45億円をかけて半島全部を切り取ってしまった。山がなければ落石も災害も発生しないから究極の防災工事だ。しかし、地山の掘削・搬出工事に45億円はいかがなものか。しかも、昭和57年3月に西三松~難波江間に三松第2トンネルが開通してから、誰も通ることはない道になっていたのだから、45億円は無駄だ。そればかりか、地山全部を切り取ったものだから、三松第2トンネルは応力解放のためゆがみ・きしみが出ているし、環境影響評価もせず、重要な埋蔵文化財も破壊することとなったから、やってはならない工事だ。

 切り取ってできた脇坂地区の大規模な平地。高浜町はその活用方法を探すために、さらに数千万円をかけてコンサルタントに調査を委託しているが、大幅な赤字予測で何の活用方法も浮かばない。

 地山を切り取った土砂はどこかに持っていかなければならない。掘削した土砂の埋立工事に35億円。これは高浜町が公有水面埋立工事として行い、そのために福邦銀行などから借入をした。

 あまりの県民町民不在の無駄遣いと環境破壊には黙っていられない。そこで、平成20年4月9日、歴代の嶺南振興局長及び栗田前知事・西川知事に対して45億円の損害賠償請求を求める住民訴訟を提起した。

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