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2006年10月24日 (火)

敦賀市レジャー施設建設差止め

市民オンブズマン活動そのものではないが、オンブズ会員が関わる市民運動のご紹介。

 敦賀市木崎地区(松原海岸の南の地域)にパチンコ店・ゲームセンターを中核とする総合レジャー施設の建設が持ち上がっている。

 しかし、ここは、気比高校や敦賀短大や市立看護学校等があり、敦賀市の都市計画マスタープランでも文教・農地保全ゾーンに指定されている。
 そればかりか、総合レジャー施設が建設されると、既存道路では学生や幼児の交通事故の危険性もある。
 そもそもこの建設予定地域はもともと農振法の農用地区域であったところ、スーパーが建設されるというので平成14年に農振除外認定を受けたところであってパチンコ店建設予定であれば農振除外もなかったのが、スーパー建設が撤回された後そのまま空白になっていたところを狙われたものだった。
 しかも、敦賀市ではこのスーパー建設を契機にしてまちづくり条例が制定されることになったが、まちづくり条例(正式名称は土地利用調整条例)が施行される直前に本件総合レジャー施設は抜け駆け的に開発事前協議申請がなされていた。

 そこで、近隣住民は総合レジャー施設の建設に反対し、敦賀市に対して多数の反対署名も提出したが、敦賀市は開発許可申請を県に進達した。それに対して、県は周辺住民への説明が不十分との理由でこれを受理せずに市に差し戻したが、敦賀市は再び十分な説明もないままにこれを県に再進達しようとしている。
 あまりにも敦賀市の対応は、行政としての一貫性を欠いているのではないか。それに、周辺住民への説明・協議も不十分だ。

 そこで、周辺住民は、平成18年10月23日、敦賀市に対して県への開発許可申請進達の差し止め、県に対して開発許可の差し止め、仮に開発許可をしてしまった場合はその取消等を求めて、福井地裁に提訴した。

敦賀市のまちづくりのあり方が問われている。

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コメント

住民の為になるべき市政が、住民の税金で住民の”要らない!”と言っている箱物を作るなんてひどすぎる。維持費だってかかるのに。本当に第二の夕張にするつもりかって怒りますよね。

それに、住民と県との対立?一体県は何を考えているのでしょうか。鯖江の大きな体育館だって不便な場所に有って、有効利用できてないし、一度も行ったことの無い県民の方が多いのでは?
どちらにしても税金の無駄使いは辞めて頂きたい!
それよりも土地が安いのだから企業誘致にいそしんで
未来のある子供達の為が福井で学び将来も福井で暮らしていける
ようなシステムを作るべきだよね。一度行ったら飽きるような中途半端な施設は要らないし、民間が行ってる事もやるべきではない。
と、言うのもノウハウのレベルが違いすぎてどうせつまらない
ただの箱になるのは目に見えてる。
(例えば:公が税金で手がけた”お仕事館”は大赤字で、
     民間が手がけた”キッザニア”はもうそろそろ黒字になるとか。。。民間の経営は真剣なのです。)

本題ですが、このような事は県民のみならず国の税金も無駄にする可能性が有るので、県内外のメディアを通して国民と有識者に問う事も大切なことかもしれませんね。第二の夕張を出しては駄目です。

例えば福井テレビでは夕方のニュースのコーナーで”ご不満ごもっとも”という県民からのご不満を受け付けて実態を調査し、皆で考えようというのも有りますし、”スーパーモーニング”などという
東京発の朝のワイドショーでは議員の資金不正利用をえぐる告発的な番組も有り、最近のテレビ局は正義感を持ってよく頑張っていると思います。そういう所ともどんどん情報を共有して突き詰めれば
地域の小さな問題も大きな力で解決できると思います。
裁判って、裁判までして地元民と戦って作った箱物、本当に地元民の為って言えるのでしょうか。。。
家を建ててしまった人はそう簡単に引っ越せないだろうし、
高い税金は払わないといけないし、本当に地獄ですね。。。


投稿: ななこ | 2007年1月17日 (水) 23:37

福井県知事は、平成19年3月9日、周辺住民の反対を押し切って、大西商事(ぱちんこUSA)の開発許可申請に対して許可を出しました。
反対住民は、現時点では、訴訟は、敦賀市に対する国賠請求に限定し、開発許可に対しては福井県開発審査会に対する審査請求に切り替えました。というのも、開発許可に対する取消訴訟を提起するためには、開発審査会に対する審査請求が必要的前置とされているからです。
現地を訪れても業者の造成工事が進行しているだけのように見えますが、住民は決してこれを受け入れているわけではありません。
もし皆さんも敦賀を訪れる機会があったら、是非一度現地を見てください。文教地区・農地保全地区のこの土地、今まで農家の車と近隣の学校に通う子供たちが通っていただけのこの土地に、いきなり大型ぱちんこ・ボーリング場施設が建つのが適切かどうか。
融資銀行の福井銀行も、現地を見て下さい。今時、地元の信用ある金融機関が、このように付近住民の反対のある中で、ぱちんこ店に直接融資をする例は聴いたことがありません。利息が稼げれば、何をしても良いのですか。それなら、悪徳金融業者と何も変わらないではないですか。

投稿: yukawa | 2007年5月28日 (月) 22:34

6月13日(水)現地で抗議活動をします。さて、何が起こるか。

6月25日(月)午後1時、福井県開発審査会で、総合レジャー施設開発許可処分取消審査請求の審理が行われます。公開です。場所は県庁のそば(決定次第ご報告します)。関心のある方は、是非のぞいてください。

投稿: yukawa | 2007年6月 8日 (金) 22:56

6月25日(月)午後1時の福井県開発審査会の審理は、県庁前の福井県電気ビル2階で行われます。公開の口頭審理ですから、誰でも傍聴自由です。関心のある方は、是非どうぞ!
PS 5月28日付コメントで、融資銀行を「福井銀行」と記載しましたが、ようやく公開された文書で「北陸商銀信用組合」が融資銀行だと分かりました。訂正してお詫び申し上げます。

投稿: yukawa | 2007年6月22日 (金) 21:30

本日、福井県開発審査会で口頭審理が行われました。
敦賀市都市計画マスタープランで農地保全ゾーンに指定しながらどうして県知事は開発許可にあたってそれを考慮しないのか。都市計画に反映されていないことが分かりながら、どうしてそのまま放置しておくのか。都市計画法では開発許可要件の上乗せもできるのに、それをなぜしないのか。それでいて、なぜ法律上許可せざるを得ないと開き直るのか。
県知事も、法律上許可せざるを得ないと言いながら、それではなぜ、1回目の許可申請書は地元との協議が不十分との理由で(それこそ法律にない理由で)返戻したのか。
細かい争点としては、前面道路が現状6mしかないのに、どうして9m道路に接続しているとして許可が出せるのか。9m道路の計画も、施設よりも北側を拡幅するというだけで、南側は手つかずで、でも、利用者は間違いなく南側から回ってくるのに、どうして許可できるのか。
最も切実な訴えは、せっかく敦賀の田園・文教ゾーンにひかれて敦賀に帰ってきて家も建てたのに、ある日、隣に巨大なぱちんこ店ができて、はいそうですか、と納得できるのか。子供さんも、こんな理不尽なことをしておいて、それで立派な大人になってくれと言われて誰がなれるか、という。もう敦賀なんて嫌いだ。

まさにその通りだ。まちづくり、ふるさとづくりは、こういった現実的な問題をどう処理するのかに関わっている。お題目だけの「官製」まちづくりはごめんだ。

投稿: yukawa | 2007年6月25日 (月) 23:39

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