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2007年9月21日 (金)

福井県庁カラ出張損害賠償請求(差戻し)控訴審

福井県庁における、1994年4月~97年12月のカラ出張が総額約21億6千万円にのぼることが発覚したのは1997年12月3日。しかし返還されたのは飲食などに使われたとする約4億7千万円のみ。残り約17億円は公務遂行上の経費にあてたとして返還されなかったため、1998年10月に、私たちは住民訴訟を起こしました。これが、「福井県庁巨額カラ出張損害賠償請求事件」の発端です。

しかし、福井地裁、名古屋高裁金沢支部は、私たちの請求をいずれも門前払いしました。ところが、提訴から6年目の2004年12月、最高裁は、この事件を福井地裁に差し戻すこと、即ち門前払い判決を見直すことを命じました。(但し、返還請求した約17億のうち、住民監査請求の1年前以降の支出を対象とする)。

これ以後、本事件は「差戻し審」として福井地裁で弁論が行われ、2006年12月27日、「前知事は旅費の不正支出を予見でき、調査を命じていれば阻止できた」などとして前知事の指揮監督義務違反を認め、約1億1千万円の返還を命じる判決が出されました。

「行政が予算を厳格に扱うことを示し、他の自治体に与える影響は大きい。」(同年12月28日県民福井紙上、市川守弘弁護士)など評価する声が、私たちにたくさん届きました。

しかし、前知事は差戻し審の判決を受け入れずに、2007年1月に控訴しました。差戻し控訴審には全国の市民オンブズの弁護士26名が代理人として名前を連ねてくださり、事件は「差戻し控訴審」として、名古屋高裁金沢支部に舞台が移り、2007年5月14日に第1回、9月3日に第2回の弁論が行われました。

ところが、控訴人である前知事側は、問題発覚当時の県総務部長を証人申請しました。元総務部長は、9月3日の第2回弁論において「旅費支出は担当係長に任せておけばよいといった雰囲気で公金支出に対する認識は薄かったと思う。平成5年(1993年)頃からのカラ出張の報道を見てはいたが、福井県にも関係があるとは思ってもいなかった。副知事として一般職の経験のない前知事はなおさら認識しようがないと思う。」などと、前知事の監督責任を否定する証言をしました。

私たちは前知事時代の福井県の金の使われ方について、責任者である前知事が非を認め、さらに福井県に襟を正す姿勢を求めているだけなのです。他県が全額返済している事実にもかかわらず、福井県だけが一部返済にとどまり、責任を曖昧にしているから長期間の裁判になっているのです。民間企業が不祥事を起こした場合、そのトップが「知りませんでした」ではすまないはず、知らなかったことそのものについての無責任さを問われるはずです。

この事件に、私たち県民はいつまでひきずられればいいのでしょうか。            (事務局 伊東晴美)

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コメント

2月20日の高裁金沢支部の判決は予想された通りの判決でしたね。
弁論の時から、何が何でも地裁判決をひっくり返すつもりで入ることは明白でした。
でも、残念に思う必要はありません。
裁判官も、栗田前知事も、官僚です。地裁判決が市民の常識にかなうものであれば、高裁判決は官僚の常識にかなうものです。
官僚の常識が正しいのか、市民の常識が正しいのか。高裁判決が何と言おうと、それはもう明らかにするでしょう。高裁判決がいかに苦し紛れの小手先の技術論をこねくり回しているか、誰の目から見ても明らかでしょう。官僚の常識は市民の非常識であり、人類社会にとっての非常識であることは明らかです。
私たちは、こんな官僚の常識の枠からはみ出すことのできない高裁判決なんかにがっかりする必要なんてありません。びくびくして眠ることのできない夜を過ごしているのは、私たちではなく、前知事です。
福井県の新しい歴史の扉はすでに開かれたのです。
さあ、堂々と胸を張って、最高裁の再判断を仰ぎましょう。

投稿: ゆかわ | 2008年2月21日 (木) 21:48

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