タンポポの綿毛が飛んでいくように
12月26日、昨秋9月8日に、領収書のない公費の支出は違法だとして、2005年度分の政務調査費の返還を求めた訴訟について和解が成立しました。和解に至る経緯、今回の裁判の成果、問題点等については、当日に声明文として公表しました。(当会ホームページ(最近の出来事12月26日のところにリンクがあります)でご覧ください。)
福井県議会も含め、ようやく政務調査費の条例改正をした議会が、全国で相次いでいますが、改正前の政調費の使途は、県民には知る術もありません。条例が改正されただけで実質的な議会改革そのものは、まだ何も始まっていませんが、統一地方選もあった2007年、議会の中も何かが変わり始めているのではないかという期待を感じます。
「市民オンブズマン福井」は、発足以来、弁護士はあくまでも一会員の立場に徹し、アドヴァイスはするものの、最終的には会員の総意に基づいて決定するという方針で活動を進めてきました。今回の提訴は、法律の専門家たる弁護士から見れば、「あまりにも無謀」だったと思います。でも、「おかしいことはおかしい」ということ、それが法的に不利だろうと、「県民として、納税者としての常識をぶっつけたい」という私たちの思いを、最後は「それが市民活動の原点」だとして、背中を押してくれ、私たち原告もはじめての本人訴訟に踏み切ることができたのでした。
住民訴訟が、タンポポの綿毛が飛んでいくように民主主義の発展のために寄与できるとしたら、訴訟に弁護士以外のメンバーが含まれていること、そして皆が最後まで運動を共有化できることがポイントになるのではないでしょうか。あらためてそんな思いを実感している2007年の師走です。(事務局・伊東晴美)
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