18kmの修正テープ?と1500円のクリップ?
「会計検査院の指摘により全国12道府県で国の補助金計約5億円の不正経理が判明した問題で、18日、ずさんな補助金の使われ方が具体的に明らかになった。岩手県では補助金を全額使い切るため、年度末に事務用品を大量発注することが常態化しており・・・」(読売新聞08年10月19日付け冒頭抜粋)と、各紙一斉に報道されました。
市民オンブズマン福井は、遡ること8年前、2000年(平成12年)4月10日付けで会計検査院に対し、農林水産省関連の国庫補助金のうち、消耗品費支出が適正になされているかにつき、実地検査を依頼する文書を、検査院に直接持参した体験があります。
残念ながら検査院の実地調査は行われませんでした。こちらの記憶も薄れかけていましたが、今回の事件で当時の記録を拾ってみました。(検査院直訴の同年、1月と3月に公開質問状を提出。10月25日付けで住民監査請求 → 請求期間ほかの理由で12月1日付けで却下。
★疑わしかった主な点は・・・ (*_*)???
①農村整備課の平成9年度の消耗品費は職員1人あたり100万円を超えている。
② ①の消耗品費中、事務用品購入代が2000万円に近く、購入先は5業者に集中しており、ファイル、フォルダー類など多種類の事務用品が大量に購入されていることになっている。
③ ②の月払い支払い状況をみると、12月までの支払いが97%を占めており、県のカラ出張による不正支出発覚時期と符合している。
④ そこで、平成10年度の消耗品費支出状況を分析した結果、事務用品購入代は52万5千円に激減しており、平成9年度分のわずか2.7%に過ぎない。
⑤ 県内の各整備事務所でも④と同様の変化がみられた。
⑥ 農村整備課が平成9年度の購入したとされる事務用品は、商品の種類で500種以上、単品数量の累計では25万点以上を数え、保管場所、保管事務にも大きな疑問があり、購入品の中の、いわゆる「修正テープ」類単品総数は960個以上であり、テープ巻き長さの総延長は約18kmにもおよび、これほどまでに修正しなければならない業務内容に大きな疑問が残る。
・・等でした。大量書類をとじる山形クリップは、通常は1個100~200円(当時)ですが、県は1個1,500円で購入していました。お役所の「悪しき慣習」はいつになったら払拭されるのでしょうか。(事務局 伊東晴美)
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