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2010年7月11日 (日)

2009年度/福井県議政調費を閲覧して

 7月1日から、福井県議会、福井市議会の政務調査費に関する収支報告書および領収書等の添付資料の閲覧が始まった。閲覧時間は8時半から、福井市が情報公開室で5時半まで、県議会が議会図書室で5時まで。(但し県議会は12時から13時までは閲覧できない。)

福井県議会は月額で会派に1人あたり10万円、個々の議員に20万円、福井市議会は個々議員に月額15万円が、議員報酬とは別に公費から支給されている。ちなみに、民間企業に勤める人の平均年収は約430万円であるという。(国税庁の2008年分民間給与実態統計調査/7月10日西日本新聞)

私たちは7月1日に先ず、県議会、市議会双方の収支報告書のコピーを入手し、会派および個々の議員の費目ごとの支出金額等が比較できる一覧表を作成し、さらに県議会図書室に4回足を運んだ。(7月11日現在。福井市議会の方の検証作業にも近々に出かける予定。)まだ全部の閲覧ファイルに目を通したわけではないが、現時点で気づいたことを挙げてみる。

 0円、0円、90万円、265万円、2575万円、3286万円、これは2004年度2009年度までの県議会政務調査費残額の推移。2007年度まで公開されていたのはA4版の収支報告書のみ。2008年度に添付資料の義務付けが始まったが、ほとんどが領収書の類のみ。比して、2009年度からは、県外・国外の視察については視察報告書、懇談()会負担金を伴うものについては事前開催通知、県政報告書(議員の活動だより)についてはそのコピー等の添付が義務付けられるなどマニュアルが改正された。

 昨年、政務調査費支出について、議長への公開質問状、住民監査請求と立て続けに行ってきたことの成果だと考えているが、今回24%にあたる3286万円が返還されたのは、それらの添付書類が増えたせいもあるのだろうか。

 ところが記述の視察報告書は、定型様式に数行の記述がほとんどで、報告でなく記録、もしくは手帳のメモ程度。A4版に報告文を作成しているケースもあるが、政務調査活動の成果については分からない。ただ、昨年度の「小原風の盆視察」というようなのは見当たらないから、報告書作成?によりイージーな視察が少しは減ったのかも?

資料購入費中、昨年度目立った多種多様の各種新聞購入代が、今のところは見当たらなかった。また事務費は使い勝手の便利な費目らしく、事務所の家賃、ノートパソコン、事務所で使う掃除のモップ、コンビニでコピーしたコピー代=15円(30円の1/2按分)まで、いろいろ支出されていて興味深い。

添付された県政報告書(コピー)には、政務調査費について見解を書いている議員もあった。“何かと批判の対象になるが、厳しい監査を受けている云々”といった内容だった。しかし、昨年度は監査委員が監査期間後に、一部の不適切な市支出について議会側に証拠資料を提出させ、支出の正当性を認めている。厳しい監査だとは、あまり思えないのだが・・
 

そもそも無駄遣いを含め行政を監視し、よりよい政策を示すのが議員の役割。その地方議会の調査研究を充実させるため、税金から支給されるのが政務調査費なのだから、監査が厳しいと言う前に、議員自らがその使い方に厳しい姿勢を見せるのが筋ではないかと思ったことだった。以上、中間報告まで。(事務局 伊東晴美)

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