福井市議会2010年度政務調査費支出に監査請求
11月8日に、4日に行った県議会に続いて、福井市議会の2010年度政務調査費支出についても監査請求を行った。総額は約370万円。対象は9項目。
■本人手書きの領収書
ある中堅議員の支出資料から、活動記録簿に記載された本人の手書き文字と、添付されている領収書の文字が酷似している事例がぞろぞろ出てきた。領収書の振出人は出席した会合(懇談会等)の団体で、金額はその会費だが、振出人に関係なく市販の同一の書式。
この議員の全領収書について調査を求めたが、11月9日付けの地元新聞紙上によると、当の議員は手書きを認め、印は後日その手書き領収書に押してもらったとし、「領収書を自分で書いたことは問題だと自覚している。管理がずさんだった」と弁明したとある。問題なのはずさんな管理だけ、だろうか。監査委員にはずさんでない調査を期待したい。
■19件の懇談会に疑念
意見交換会等を名目にした会合に会費を支出している事例が非常に多い。会費の額はなぜか上限額の5千円がほとんどで、同じ団体の会合に10回前後出席している事例も2,3ある。
情報交換や意見交換に飲食を共になさるのはご自由でしょうが、公金である政務調査費を安易に飲食費に支出するのは如何なものでしょうか。
■2009年度より約450万円増の広報費総支出
前回(2009年度)の全議員の広報費支出合計は総支出の約33%だったのが、今回は約45%にアップ。2011年に改選を控えていたことと無関係ではないだろうと思われ、ある議員は3月31日に、8月比9倍の枚数を発行した広報紙の費用40万円を支出していた。ほかにも、そもそも政務調査費を充当できる広報紙の中味はどうあるべきか考えてほしい事例も少なくなかった。
※ほかに金額は小額ながら、政務調査活動ではない政党活動や後援会活動に支出していた事例も監査請求の対象とした。
★議長に「要改善申入れ書」も同時提出
監査請求の内容、また運用面で一考してほしい点等も含め、監査請求日同日に議長に「2010年度政務調査費支出上の要改善点の申し入れ」を書面で行った。
政務調査費はあくまで議員としての調査研究費用であり、議員が自由に使っていい報酬費ではないし、何よりその財源は市民の税金であり、日々家計のやり繰りに追われる市民の経済的負担によるものだということを、全議員にもっともっと認識してほしいと思う。
だから全議員にも目を通してもらいたく、全議員分「写し」を用意して議会事務局に配布を依頼してきた。申し入れ書には該当する議員名も記載したが、配布されたのは議員名が全部黒塗りされたものだったという情報があった。その確認はできないが、本当であれば議会事務局の行為は市民には感じの良いものではないのは確か。(事務局 伊東)
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