市長交際費を調査
2015(平成27)年度 県内各市の市長交際費を調査
◆私たちは、2015(平成27)年度の福井県内9市の市長交際費について、それらの支出明細を調べ、10月17日に同日付けの「市長交際費に関する公開質問状」を各市に郵送しました。質問は全市共通が4つ、プラス各市の状況に沿った個別質問です。回答は書面で、期限は10月31日、誠実に回答をしていただく旨を依頼いたしました。
市長交際費は、福井市ならば「市政の円滑な運営のため、市を代表して行う外部の個人または団体との交際に要する経費」です。表現には若干の違いはありますが、趣旨は各市共通。ですが、各市の支出内容には大きな違いがみられました。
▼例えば、市民1人当りの負担額(年度支出総額÷人口)は、負担額の大きい順に、大野市(60円)、小浜市(41円)、あわら市(38円)、勝山市(27円)、坂井市(24円)、敦賀市と越前市(14円)、福井市(2円)、鯖江市(0円)。鯖江市は1年間で2万7千円の支出なので「0円」、ちなみに知事交際費は「1円」です。
また大野市には他市に事例のない「政策・協議費」(11件)の支出がありました。年間約52万円(総額の約25%)、最多支出額は8万1千円。ところが、誰と政策協議を行ったのかの相手方については「一部肩書、または全部非公開」、氏名は不明です。
▼回答のために同封した資料は次のⅠ~ⅢⅠ 県内9市の市長交際費一覧表(年度推移、並びに2015年度)
Ⅱ 2015(平成27)年度の市長交際費の支出明細(坂井市を除く)」
Ⅲ 調査結果に対する市民オンブズマン福井の見解
・2015年度 県内市長交際費支出のまとめ一覧表」
・一覧表の補足
・全体について(市長交際費の趣旨、会費、透明性)
▽Ⅰは各市のホームページで見ることができます。
▽ⅡはⅠの個別支出の内容。勝山市と鯖江市はこれもホームページで見ることができます。福井市と敦賀市は閲覧しています。これら4市以外は、資料を入手するには情報公開請求をしなければなりません。この頃は「何人(なんびと)請求」と言って、その市以外の人でも情報公開請求ができるのがふつうですが、大野市と坂井市はそうではなく、坂井市には当会の会員がいないため、資料は入手できませんでした。坂井市の支出額は9市中最多で、約220万円です。
▽Ⅲの一覧表は、各市の違いが分かるように、調査結果をざっくりとまとめたものです。
▽全体については、特に会費と透明性をとりあげました。会費は鯖江市を除いて、会の名称と支出額から飲食を伴うと推認されるものが非常に多く、新年会の時期ともなれば軒並み。また、支出の透明性は弔費に特に表れますが、勝山市はホームページで相手の氏名も分かります。一方、敦賀、大野、越前市の3市は氏名を公表していません。
◆議会の政務活動費が問題になる事例には事欠きませんが、市長交際費も原資は税金です。
私たちも、その前に市長交際費を調べたのは10年以上前のことなのですが、今回の結果で市民の関心がもっとあってもいいと思いました。(事務局/伊東)
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