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2018年4月17日 (火)

上脇教授の講演

21回総会記念講演「森友事件と公文書改ざんの罪」

 

 講師/上脇博之神戸学院大学教授(憲法学)

 

◆上脇先生は、今年1月の最高裁判決が一部開示を命じた官房機密費の支出関連文書の開示請求者で、また「森友学園」へ国有地が低額で売却された問題を巡り、多くの情報公開請求を行っておられます。

 

公文書は改ざんされないという情報公開制度の大前提と信頼感を揺るがした財務省の森友学園公文書改ざん事件についてご教示頂きたく講演会を企画しました。当日は大阪、京都、名古屋から駆けつけた方も含め40名以上の方が参加。

 

講演会翌日に2社が報道した記事の見出しは「改ざんは民主主義否定」、「改ざん民主主義壊す」…改ざんが民主主義の否定につながる筋道が分かり、いっそうの危機感を感じました。

 

◆冒頭で今回の事件の経緯を整理してから、「1.情報民主主義・知る権利と国の説明責任」、「2.説明責任の重要性の例としての森友学園事件(財政法違反の国有地売払事件)」、「3.財務省の決裁文書改ざん事件」、「4.“改ざん”の理由」と進み、「終わりに・・真相解明・全容解明のために証人喚問が不可欠。安倍内閣総辞職も」。 

 5頁半に亘る資料込みの詳細なレジュメに沿ったお話、さらに質疑応答も含めた90分間はあっという間でした。手元にメモをとった中から、一部を紹介させて頂きます。

 

▼権力を持っているのは本来は主権者国民、国家機関は主権者国民のためにある。となると、国家機関の持っている情報というのは原則として主権者国民のもの。勝手にこれを廃棄するとか、改ざんするっていうのはもってのほか。

 

▼民主主義国家というのは情報をみんなが共有することによって、その情報にそれぞれが評価を加えて、物事を判断する。情報がみんなに共有されるのか、一部の人しか知らないのかによって民主主義は大きく変わってしまう。

 

▼議会主義と議会制民主主義とは違う。ごく一部の意見しか国会、議会に反映されなかったら、これは議会主義ではあっても議会制民主主義ではない。国民の意見が正確に議会に反映されて初めて議会制民主主義が成立する。

 

▼国民主権、議会制民主主義、知る権利が保障されている下では、国家機関は主権者国民に対して情報を公開し、説明する責任がある。説明するためには、当然国は集めた情報を正確に記録し、それを保存しないと意味がない。行政や国が説明責任を果たすためには、記録、文書が必要だということはとても重要。 

▼国の財産というのは国民のもの。森友問題については、適正な対価で売ったかどうかの説明責任は国側にあり、国民が言う必要はない。まず適正な価格で売らなければならない。それを会計検査院がチェックをする。(さらに会場の意見に/国民が関心があるものは検査する側も慎重になる、そこは重要です) 

▼公文書管理法(公文書等の管理に関する法律)に公文書は健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源とある。主権者である国民が主体的に利用し得る知的資源を廃棄したち改ざんするのはもってのほか。さらに、現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるように法律を作ってあると書いてある。

 

文書を廃棄する、改ざんするというのは、民主主義の根幹を否定したことになり、安倍政権の政策がいいのかどうかを議論する以前の問題で議論をしなければならない状況にある。

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