2023年度 福井県議会政活費に関する住民監査請求の結果について ついての見解
2025年3月17日
「2023年度 福井県議会政務活動費に関する職員措置請求」の結果に
ついての見解
市民オンブズマン福井
標記の措置請求の監査結果が公表され、監査委員は、「本件請求には、理由がないものと認め棄却する」と結論を下した。
令和7年3月11日公表(福井県報第340号)(PDF形式386KB)
記
1 請求対象6件の内容
① 「十戦車若狭友の会総会に出席」/9,702円の全額を返還請求
(小堀友廣議員)
6月10日に、「十戦車若狭友の会総会に出席。国防について意見交換」として、調査研究費8,000円、及び交通費1,702円を支出。しかし、案内状の内容は不明確で、会の趣旨もわからない。
② オランダにて意見交換/248,383円の全額を返還請求
(藤本一希議員)
3月16日~20日間に「オランダにて意見交換」、調査研究費248,383円を支出。しかし、旅費関係の資料以外は外務省欧州局西欧課の作成資料のコピーのみ。「県外・海外調査報告書」に記載の6行からは、具体的な視察内容を知るのは不可。
③ 高額椅子を備品費として全額充当/96,800円の1/2以上の返還を請求
(斉木武志前議員)
5月5日、「椅子購入費」96,800円を事務費(備品費)で全額充当(ちなみに田村議員もオフィスチェアーを購入しているが、充当額は、価格19,900円の1/2)。
④ パソコンを使用するために必要な一体的な支出を全額充当
(大和久米登議員)
㈱ニシムラからの明細書2頁分の請求額494,120円中、事務費(備品費)で428,120円充当(電気工事と照明器具の66,000円のみ充当外)。
領収書等添付票は、①165,000円、②54,780円、③54,780円、④44,000円、⑤109,560円の5枚。パソコンに係る支出は318,560円(①+④+⑤)、プリンターに係る支出は109,560円(②+③)。
これらの支出は、パソコンを利用するために必要な一体的な支出と考えるべきである。
合計額から20万円(OA機器の充当限度額)を差し引いた金額を返還し、その上で、充当限度額20万円の1/2~2/3の返還を請求。
⑤ パーテーション購入費/99,000円の全額を返還請求
(大和久米登議員)
2月13日に、「パーテーション購入」として事務費(消耗品費)99,000円を支出。支出証拠資料は領収書のみ。請求書も現物の写真の添付もなく全額充当。
⑥ ノートパソコンとケーブル購入費/197,118円の1/2以上の返還を請求
(山岸みつる議員)
1月6日に、「ノートパソコン購入」として事務費(備品費)193,070円、1月
11日に「ノートパソコン用ケーブル購入」として、事務費(消耗品費)4,048円を支出し、それぞれ全額充当。
2 監査の結果
※ 調査対象機関は福井県議会局
①について
対象機関から「十戦車若狭友の会」及び、総会の内容の説明があり、マニュアルに適合して執行されているものと認めた。
②について
対象機関が調査目的と有用性を確認しており、請求人の主張する「きちんとした視察成果の報告書」が添付されていないことをもって、不当な支出であるとは言えない。
③について
対象機関から、備品費の基準は、椅子については一件あたりの取得金額が10万円未満ということのみであり、当該椅子は政務活動のみを行う事務所で使用していることを確認しているとの説明があり、全額充当することは不適切とは言えない。
④について
対象機関から、マニュアルに定める「一件あたりの取得金額」の「一件」とは、品目単位であることの説明があり、税法上の取扱い等に鑑みると、「一件」のとらえ方は適正を欠くものとは言えない。また、当該パソコンは政務活動を行う事務所において政務活動にのみ使用していることを確認しているとの説明があり、全額充当することは不適切とは言えない。
⑤について
対象機関から、パーテーションは、政務活動のみを行う事務所で使用していることを現地確認したとの説明があり、全額充当することは不適切とは言えない(消耗品費支出を備品費支出に修正の上、現物写真を公開する)。
⑥について
対象機関から、当該パソコンは、政務活動を行う事務所にのみ使用していることを確認しているとの説明があり、全額充当することは不適切とは言えない。
3 監査委員の意見
「県外・海外視察報告書」の様式では、調査目的や調査の有用性を記載するようにはなっていない。このような項目を様式に追加するなど、政務活動費の使途の透明性をより一層高められるよう検討されたい。
議員の活動は多岐にわたっており、政務活動とそれ以外の活動を厳密に区分することが難しい場合も多々あると考えられるが、マニュアルにおいて、政務活動費を充当するにあたっては、活動実態や使用実態に応じた割合で按分するものとされており、支出の合理性について県民に対する説明責任を果たす必要があることを改めて認識されたうえで、適用した按分割合の根拠や妥当性を分かりやすく開示することを検討されたい。
4 当会の見解
監査といいながら、全ての請求項目について、福井県議会局が当該議員から聞いた話をそのまま追認したものにすぎない。実態に踏み込む監査は行っておらず、初めから棄却ありきの態度と言わざるを得ない。
96,800円という市民感覚とかけ離れた高額な椅子を、公金である政務活動費を全額充当して購入する必然性などの追求はせず、他議員の椅子の購入事例については意に介してもいない。
調査研究費においては、住民監査請求をしなければ、それらの目的も有用性も県民に明らかにされないということなのである。
また、事務費を按分支出しなくてもよい根拠として「政務活動のみを行う事務所」などと言う説明が行われているが、根拠が全く示されていない。事務所の使用実態を記録等に基づいて監査すべきである。
監査委員の意見は、「視察の報告書」と、按分支出に関する議会局の説明の不備を事実上認めており、返還請求を求めることは十分可能だったと考えられる。
県議会議員におかれては、物価高に苦しむ多数の県民の生活実態を理解し、特権的な支出を控えるとともに、政務活動費を議員活動のために有効に使われるよう、強く望むものである。 以上
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