2023年11月29日付けの審査請求に対する答申及び裁決について
2025年4月21日
2023年11月29日付けの審査請求に対する答申及び裁決について
市民オンブズマン福井
1 答申第129号(2025年3月13日付け)と裁決書(同月31日付け)
「公文書非公開決定通知書」(福議総第471号/2023年10月19日付け )における非公開文書の公開を求めた審査請求(203年11月29日付け)に、福井県公文書公開審査会は、「実施機関(福井県議会議長)が本件処分をしたことは妥当ではなく、全部公開すべきである」と判断した(答申第129号/2025年3月13日付け)。
福井県議会議長は、審査会の答申を尊重する裁決を行った(同月31日付け)。
※審査請求時の議長は西本正俊氏、採決時は宮本俊氏。
2 経緯
(1)公文書の名称
「福井新聞で報道された佐藤正雄前県議が10月4日に、議長宛てに提出したおわびの
文書」
(2)非公開の理由
福井県情報公開条例第7条第1号に該当。個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができる、または特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるため。
(3)審査会の判断(要約)
公開を求めている謝罪文には、前県議の氏名、議長宛ての謝罪等が記されており、「個人に関する情報」であることが明らかであり、かつ、「特定の個人を識別することができるもの」ということができるから、条例第7条第1号本文の個人情報に該当する。
しかし、本件公開請求時点で、前県議自らが、本人のブログにおいて文書全文を掲載していたことを踏まえると、本件公文書はすでに明らかになっていたものであり、「慣行として公にされている情報」であると考えることができ、例外的に非公開情報から除かれる同号ただし書きイに該当すると認められる。
以上の事から、本件処分は妥当ではなく、全部公開すべきである。
3 市民オンブズマン福井の見解
前県議は、議長宛てに文書を提出した当日(新聞報道の前日)、自身のブログに文書全文を掲載している。つまり、個人識別を公にしないことによる権利利益について、前県議は放棄しているのであるから、非公開か否かの論争はそもそも不要であった。公にすることにより個人の権利利益を害するおそれは生じ得ないからである。
また、審査請求人は、2024年10月30日に「公文書公開審査会の速やかな答申を求める要望書」を提出した。答申までの時間がかかりすぎることは、「知る権利」の侵害である。
「福井県情報公開条例」は、その前文において、「情報公開制度は、県が『説明責任』を全うするための重要な制度であり、(中略)県民の理解と信頼を基本とする公正で透明性の高い県政を実現する上においても、不可欠なものである」と宣言する。
それにもかかわらず、本件の情報公開請求に対してすら非公開とした議長の判断は、上記「福井県情報公開条例」の趣旨をまったく理解しないものであるといわざるを得ない。
ここに福井県の情報公開制度に対する姿勢が端的に示されている。議長には猛省を促すとともに、改めて「福井県情報公開条例」を勉強し直してもらいたい。
以上


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