水野スウさんのこと
6月15日号(№658)の週刊金曜日に「石川県津幡町 “血縁政治に新風”」という記事があった。保守王国の石川県でも地縁血縁で町政がガンジガラメといわれる津幡町で、2人の女性議員が初当選し、その一人は得票数一位だったという。その二人への追い風となったのが、破れはしたものの、県議会選挙に立候補し、津幡町だけで3,500票を集めた水野スウさんの存在だったという。
もう何年も前になるが、水野スウさんのお宅に伺ったことがある。
繊細な感性があふれ、ご自身によるイラストも添えられた、スウさんのエッセイを愛読していた娘時代、スウさんは、そのおしゃれな名前も含めて憧れの人だった。
そのスウさんが発言者だったシンポジウムに偶然参加したことから、スウさんがご自宅を開放して開いていた『紅茶の時間』に参加させていただくことになった。夢見心地で津幡の駅に着いたら、スウさんが改札口でニコニコ立っているのが見えた。暑い日だったが、高い天井まで吹き抜けの木造のご自宅は、風も光も自在に入り、スウさんのように爽やかだった。
その後は、一度か二度、何かの大会でお会いしただけだったが、あのスウさんが県議会選挙に立候補していたなんてほんとにびっくりした。私にとっての津幡町は、スウさんとの思い出の地だが、記事によると、権力者の寄り合い政治が日常となっており、公的なイベント・事業にさえ、町長の親戚筋や仕事関係でつながる人たちが仕切るところなんだそうである。
その津幡で、反ボートピアで「水野さんという女性が仲間と闘っていること、みんな見ていたんですね。」(当選した中村一子議員)
記事中に、たすきをかけた二人の女性を隣でニコニコ見守るスウさんの写真があった。胸が熱くなった。(事務局・伊東晴美)
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