大野市に要請書
▼情報公開請求を行った、大野市小中学校再編に関する教育審議会の議事録が大半黒塗りにされて開示されたことを不服として提訴した原告が、昨年11月に訴えを大筋で認めた福井地裁判決を踏まえて、2019(平成31)年1月31日に、大野市長に面会し、情報公開と公文書管理の改善を求める要請書を提出しました。本文は2896文字ですが、小見出しと、内容の一部を抜粋して下記に転記しました。
大野市情報公開制度と公文書管理に対する要請書
学校教育審議会議事録公開請求訴訟において、大野市の主張が退けられ、大野市は判決を受け入れました。これによって、市の情報公開制度に対する認識に大きな変化をもたらすものと考えます。
また、情報公開制度は適切な公文書管理によって保障されるものです。こうした視点から下記のように改善を要請いたします。
Ⅰ 情報公開制度について
1 判決が市の主張を退けたことに関して
ア 今後の意思形成過程情報を一概に非開示としないことを明確にしていただきい。
イ 審議会等で非公開を確認したとしても、答申後の議事録等は開示することを明確にしていただきたい。
2「人間関係の濃密さなどの影響を受ける小規模自治体」の主張について
市は非開示理由として、「人間関係の濃密さなどの影響を受ける小規模自治体」では情報を開示することにより、発言内容で個人を特定できることを警戒し、専門委員への就任を拒否等のにより、審議会等の設置・運営に支障が出るおそれがある。と主張しています。
この主張は、小規模自治体における情報公開制度を否定するものであり、法の趣旨に背くものであり、今後の情報公開請求に適用しないことを明確にしていただきたい。
3 黒塗りは担当者が事務的に行ったことについて
4 学校教育審議会議事録を議会及び市HPでの公開について
5 職員研修に関して
6 情報公開条例の改正について
ア 情報公開条例・第5条の請求権制限を撤廃し、所謂「何人も」に改正すること。これに関連し、条例17条は不必要であり削除すること。
2 公文書管理について
ア 適切な文書管理を行うため、市の課題を明らかにしていただきたい。
イ 行政文書管理一覧を作成し、HP等で公開していただきたい。
ウ 学校教育審議会議事録は「復命書」として示されました。しかし、議事録と復命書は違うものです。審議会・協議会等で議事録が設置要綱等で示されているものははごく少数です。市民の知的財産である公文書。市民が施策を検証できる議事録は必要です。市の様々な審議会・協議会等の議事録を作成する考えはないか明らかにしていただきたい。
エ 市長と職員の1対1メールは公文書との認識について
大阪地裁判決によれは、市長と職員1対1のメールも公文書との判決がなされました。市は市長からのメールを公文書としているか明らかにしていただきたい。
2 公文書管理条例の制定について
ア 文書管理規定に代えて、公文書管理条例を制定する考えはないか明らかにしていただきたい。
イ 公文書は市民の知的財産の視点から、保存年限が経過したら廃棄するのでは、歴史的文書も散逸する危険があります。公文書を保存し、市民が閲覧できる公文書館を設置する考えがあるか明らかにしていただきたい。 以上
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